まだ学生の頃、その時どうしても読みたかった漫画雑誌があって、発売日の午後に近所の本屋さんに寄ったんです。
その日は授業もどこか上の空で、「帰りに買える」ということだけを考えていた気がします。
で、いざお店に入って、いつもの棚の前に立ったんですが——ないんです。
あの平積みの場所に、ぽっかり空白だけが残っていて、「え?」って声が出そうになりました。
ただ最初は自分の勘違いを疑いまして。
発売日、間違えたのかなって。でもカレンダーで確認した記憶もあるし、なんだか納得できなかった部分もありましたけど。
少し迷ってから、ちょっと緊張しながら店員さんに声をかけたんです。
はたして返ってきたのが「売り切れですね」という一言。
ショックでしたがそこでようやく現実を受け止めたというかw
ただ、そのまま帰る気にはなれなくて、少し離れた別の本屋さんに向かいました。
正直「ここもなかったらどうしよう」って、心配と半分あきらめながら歩いていて。
でも、店内に入ってすぐの平台に、その雑誌が山のように積まれていたというw
一瞬、状況が理解できなくて、立ち止まってしまいました。
「さっきのは何だったんだろう」って思いながら手に取って、妙にあっさり買えてしまった自分に、ちょっとウケちゃいました。
ただあのときから、同じ雑誌でも店舗によって在庫の差がこんなにあるんだ、と実感するようになりました。
入荷数や立地、客層とか、いろいろ理由はあるのかもしれませんが、当時の自分にはまったく分からなくて。
でも逆に、その経験があったからこそ、「一つの店でなければ終わりじゃない」と思えるようになった気もします。
今でもたまに、本屋さんの棚を見ながら、あの日のことを思い出します。
あの空っぽのスペースと、次のお店の山積みの光景、その対比がやけに印象に残っていて。
ちょっとした出来事なんですけど、不思議と記憶に残り続けるものなんですね。